千と千尋の神隠しの聖地巡礼スポット8選!トンネルや油屋のモデルまで
『千と千尋の神隠し』は2001年に公開された、数あるジブリ作品の中でも多くの人気を集める長編アニメーション映画です。幻想的で独特な世界観に魅了され、つい何度も見てしまうという方も少なくないでしょう。
作品の世界観だけでなく、演出やメッセージ性の深さなど、子供から大人まで楽しめる内容になっています。そんな千と千尋の神隠しの舞台のモデルとなった場所は全国各地にあります。
千尋が通ったトンネルや油屋のモデルとなった場所が実在しており、ジブリファンの方は必見です。足を運べば幻想的で独特な世界観を実際に味わえるでしょう。
そこで本記事では、厳選した千と千尋の神隠しの聖地巡礼スポット8選を紹介します。聖地巡礼に興味のあるアニメファンの方は、ぜひ参考にしてください。
千と千尋の神隠しはどんな作品?
千と千尋の神隠しは、10歳の少女・荻野千尋が異界に迷い込み、さまざまな体験をする物語です。親の仕事の都合で引っ越すことになった千尋は、引越しの当日に両親と道に迷い、怪しいトンネルを見つけます。
怪しいトンネルに恐怖心を抱く千尋でしたが、興味津々の両親についてトンネルをくぐることに。すると、トンネルの向こうには異国風の不思議な街が広がっていました。
街を見て回っていた千尋は、1人の少年・ハクと出会います。ハクに「ここにいてはいけない。」と追い返された千尋でしたが、両親は豚にされてしまい、帰り道がなくなっていることに気づきます。
その後、ハクの助けもあり、八百万の神々が客として集う「油屋」という名の湯屋で働くことになった千尋。不思議な世界に誘われた千尋が、さまざまな人に出会い、さまざまな経験をしていく姿を描いた物語です。
千と千尋の神隠しの聖地巡礼スポット
千と千尋の神隠しの聖地は、全国各地にあります。また、海外にも舞台のモデルとされている場所があり、さまざまなところで千と千尋の世界観を感じられます。
ここからは、厳選した千と千尋の神隠しの聖地巡礼スポットを紹介していきます。今回紹介するのは以下の8つのスポットです。
千尋が両親と通った、異界への入り口となるトンネルのモデル
千尋が働く『油屋』の公式モデル
作中のモデルとなったスポットが多くあるジブリ公式の聖地
千尋が迷い込んだ異界の街並みのモデル
油屋の最上階にある湯婆婆の部屋のモデル
油屋の内部の公式モデル
作中に登場する「海に続く線路」に似ているスポット
油屋の赤い橋に似ている橋があるスポット
それでは、1つずつみていきましょう。
千と千尋の神隠しの聖地①浪漫のトンネル(群馬)
・千尋が両親とトンネルを通り、異界に迷い込むシーン
1つ目のスポットは、浪漫のトンネルです。浪漫のトンネルとは、群馬県の老舗旅館・『積善館』にある館内通路のことです。
独特な雰囲気が漂う空間になっており、作中で千尋が両親と通った、異界への入り口となるトンネルのモデルと言われています。また、積善館の建物が、千尋が働くことになった油屋に似ていることも聖地と言われている所以です。
千と千尋の神隠しの聖地②道後温泉本館(愛媛)
・千尋が油屋で働くシーン
2つ目のスポットは、道後温泉本館です。道後温泉本館は、千尋が働く『油屋』のモデルになります。
宮崎駿監督も認めた公式の聖地であり、ジブリファンの方必見のスポットです。千と千尋の神隠し全編を通して登場するスポットのため、ぜひ一度は訪れたい聖地といえます。
夏目漱石や正岡子規などの文豪達にも愛された旅館であり、歴史ある観光地としておすすめのスポットです。
千と千尋の神隠しの聖地③江戸東京たてもの園(東京)
・千尋の両親が勝手にお店のものを食べてしまうシーン
3つ目のスポットは、江戸東京たてもの園です。江戸東京たてもの園もジブリ公式の聖地であり、作中のモデルとなったスポットが多くあります。
代表的なものとしては、千尋の両親が豚にされた場所のモデルである『鍵屋』や、釜爺のいたボイラー室のモデルとなった武居三省堂です。他にも、女中部屋のモデルとなった高橋是清邸、油屋のモデルとなった銭湯『子宝湯』があります。
千と千尋の神隠しの聖地④有楽町駅のガード下(東京)
・千尋が豚になった両親を見て困惑し、来た道を戻るシーン
4つ目のスポットは、有楽町駅のガード下です。有楽町駅のガード下は、千尋が豚の姿になった両親に困惑し、元来た道を戻ろうとする際に描かれている街並みのモデルになります。
実際に、千と千尋の神隠しの美術監督を務めた武重洋二さんが参考モデルにしたと認めるスポットです。有楽町駅のガード下の歓楽街の雰囲気が作中の世界観を連想させます。
千と千尋の神隠しの聖地⑤日光東照宮(栃木)
・千尋が湯婆婆に油屋で働かせて欲しいと頼んだシーン
5つ目のスポットは、日光東照宮です。日光東照宮は、油屋の最上階にある湯婆婆の部屋のモデルとされています。
陽明門や五重塔、廻廊などの豪華な装飾を参考にしているようです。千尋が湯婆婆に油屋で働かせて欲しいと頼んだシーンや、傷ついた龍の姿のハクを千尋が追いかけるシーンなどが印象的なスポットです。
千と千尋の神隠しの聖地⑥ホテル雅叙園(東京)
・青蛙を呑み込んだカオナシが宴会をしているシーン
6つ目のスポットは、ホテル雅叙園です。ホテル雅叙園は、宮崎駿監督が油屋の内部のモデルにしたと発表しているスポットになります。
ホテル内にある広場は、油屋の豪華な宴会場のモデルとされており、青蛙を呑み込んだカオナシが宴会をしているシーンを連想させます。ホテル雅叙園は、結婚式やパーティなど様々な目的で利用できるスポットです。
千と千尋の神隠しの聖地⑦下灘駅(愛媛)
・千尋が銭婆の元に向かうシーン
7つ目のスポットは、下灘駅です。下灘駅は、作中に登場する「海に続く線路」に似ていることから聖地とされています。
かつて「日本で一番海に近い駅」として知られていたスポットであり、今でも多くの方が訪れる人気の場所です。下灘駅を見て、すぐにどのシーンか想像ついた方も少なくないでしょう。
作中の世界観を感じられるおすすめのスポットです。
千と千尋の神隠しの聖地⑧清洲城(愛知)
・物語のラストで千尋が湯婆婆の出す問題に正解するシーン
8つ目のスポットは、清洲城です。清洲城の五条川に架かる朱塗りの大手橋が、作中に登場する油屋の赤い橋に似ていることから聖地とされています。
油屋の赤い橋といえば、物語のラストで銭婆の元から帰ってきた千尋が、湯婆婆の出す問題に正解するシーンが印象的です。坊が千尋を庇って湯婆婆に怒るシーンや、油屋のみんなが千尋を笑顔で送り出すシーンなど、胸がアツくなる展開となっています。
まだまだある!現在も実在する『千と千尋スポット』
千と千尋の神隠しの聖地巡礼スポットはまだまだあります。ここからはさらに、ファンなら訪れたいおすすめの以下の3つのスポットを紹介していきます。
1つずつみていきましょう。
千と千尋スポット①阿妹茶酒館(台湾)
1つ目のスポットは、阿妹茶酒館です。阿妹茶酒館は、台湾北部の九份にある茶芸館であり、千尋が迷い込んだ異界の街並みに似ていることから聖地とされています。
瓦屋根に連なる赤提灯が魅せる独特な雰囲気が作中の世界観とリンクしており、ファンの中では有名なスポットです。宮崎駿監督は「海外の特定の町はモデルにしていない」と断言していますが、足を運べば作中の世界観を感じられるでしょう。
千と千尋スポット②銀山温泉(山形)
2つ目のスポットは、銀山温泉です。銀山温泉は、作中に描かれている街並みに似ているということから聖地とされています。
ノスタルジックな街並みが作中の雰囲気を感じさせ、ジブリ映画の世界に迷い込んだ気分になることでしょう。銀山温泉は健康増進や疲労回復、病後回復などの効果があり、聖地巡礼をしながらリラックスもできるおすすめのスポットです。
千と千尋スポット③金具屋(長野)
3つ目のスポットは、金具屋です。金具屋も、作中に登場する油屋に似ていることから聖地とされています。
夜の19時半になると木造4階建ての斉月楼がライトアップされ、金色に輝く煌びやかな外観が油屋を連想させます。また、斉月楼は作中に登場する建物と同じ時代に作られた建物であるため、千と千尋の世界観を感じられるスポットです。
千と千尋の神隠しの聖地巡礼はどのルートがおすすめ?
千と千尋の神隠しの聖地巡礼は作品の特性上、旅館や温泉街が多いため、実際にモデルとなった旅館に宿泊してみるのがおすすめです。周辺を散策して、千と千尋の世界観を体感してみましょう。
どのスポットも観光地として有名なため、聖地巡礼を楽しむだけでなく、心と身体もリラックスできます。
千と千尋の神隠しの登場人物
千と千尋の神隠しでは、以下の7人を中心に物語が展開していきます。
1人ずつ人物像を見ていきましょう。
荻野千尋(おぎのちひろ)/千
本作品の主人公で、小学4年生の平凡な少女。引越しの日に怪しいトンネルをくぐったことで、不思議な世界に迷い込みます。
ハクの助けもあって、湯屋「油屋」の経営者である湯婆婆と契約を交わし、湯女として働くことに。特筆した能力のない平凡な少女でしたが、湯屋での仕事をきっかけに精神的に成長していきます。
CVは、柊瑠美さんが担当しています。
ハク
白い狩衣に、おかっぱ頭が特徴的な容姿の整った美少年。異界にきた千尋を何かとサポートする人物です。
湯婆婆と契約して弟子として仕えながら、湯屋の帳付けや勘定を担当しています。温和で紳士的な性格をしていますが、契約の影響で普段は冷徹であり、湯婆婆の目の届かないところでしか本当の自分を出せないという一面も。
CVは、入野自由さんが担当しています。
カオナシ
黒い影のような体に、お面をつけた様な姿をしている謎の存在。千尋に異常な興味を持ち、のちに湯屋で大きな事件を起こす人物です。
普段の姿では話すことができないものの、青蛙を丸呑みしてから会話ができるようになります。千尋に拒絶されたことで暴走し、事件を起こしますが、のちに湯婆婆の双子の姉・銭婆のもとで暮らすようになります。
千と千尋の神隠しで最も印象的であり、物語における重要人物です。CVは、中村彰男さんが担当しています。
湯婆婆(ゆばーば)
八百万の神々が集うと言われる湯屋「油屋」の経営者であり強欲な魔女。二頭身という人間離れした体格をしており、大きな目や鼻など、特徴的な外見をしている人物です。
千尋をはじめ、雇用人に対しては高圧的で横暴な態度を見せますが、息子の坊や客人に対しては丁寧な対応をします。さまざまな魔法を使いこなし、経営者としての度量と資質も持ち合わせるスペックの高い一面も。
CVは、夏木マリさんが担当しています。
釜爺(かまじい)
湯屋「油屋」の最下層にあるボイラー室に住む老人。黒の丸いサングラスに6本の腕が印象的な人物です。
石炭を運ぶススワタリ達を使役して風呂釜の火を管理し、6本の腕を使って薬湯の素となる薬草を調合する仕事を担当しています。また、千尋が湯婆婆の元に無事辿り着けるよう手助けしたり、銭婆の元に向かう際に電車の乗車券をあげたりと、面倒見の良い一面も。
CVは、菅原文太さんが担当しています。
リン
湯屋「油屋」で、主に浴場などの清掃を担当している少女。千尋の先輩として、釜爺と共にさまざまな手助けをする人物です。
自らのことを「俺」や「アタイ」と呼んでおり、口調が荒っぽく、男勝りな性格をしています。千尋と出会った際には冷たい態度をとっていたものの、色々と仕事を教えて面倒を見るという優しい一面もあります。
CVは、玉井夕海さんが担当です。
坊(ぼう)
湯婆婆の息子。過保護に育てられていることもあり、甘えん坊でわがままな性格をしている人物です。
非常に大きな体をしており、一度怒ると暴れて部屋を破壊するほど。銭婆の魔法でネズミに変えられたことをきっかけに、千尋と行動を共にすることになります。
千尋と行動を共にし、初めて外界を経験することで精神的に成長していくことに。CVは、神木隆之介さんが担当しています。
まとめ
千と千尋の神隠しは、スタジオジブリの興行収入ランキングでNo.1を誇る大人気作品です。公開から20年以上経った今も多くの人に親しまれています。
千と千尋の聖地巡礼に足を運べば、あの幻想的で独特な世界観を味わえるでしょう。今回紹介した聖地巡礼におすすめのスポットは以下の8つです。
- 浪漫のトンネル(群馬)
- 道後温泉本館(愛媛)
- 江戸東京たてもの園(東京)
- 有楽町駅のガード下(東京)
- 日光東照宮(栃木)
- ホテル雅叙園(東京)
- 下灘駅(愛媛)
- 清洲城(愛知)
その他にも、有楽町駅のガード下や銀山温泉、金具屋など様々なスポットがありますので足を運んでみてください。千尋が迷い込んだ不思議な世界を実際に体感してみましょう。